Kon's DX Lab - Case Study

Day 62|現場に根づいた“桐”を少しだけ前進させる応急アップデート

Published on 2025-06-02

🔬 Case Study Summary
Problem

(ここに課題を記述)

Result

(ここに具体的な成果を記述)


Tech & Process

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こんにちは、こんです🦊

今日は、業務のど真ん中に根を張っている「桐」という少々懐かしめなデータベースツールを活用して、在庫調整業務の精度とスピードを改善する対応を行いました。

本当は「脱・桐」を目指したい。でも現場の運用速度や属人化されたフローの中で、全体の再構築に着手するのは難しい。

だからこそ今回は、“今の仕組みを活かしつつも未来への布石を打つ” そんな応急対応です。


実験のきっかけ:属人化と“見た目”在庫のギャップ

こんなこと、起きていませんか?

  • 📦 ECで表示されている在庫数と実際の出荷可能数が一致しない

  • 👁 注文データを目検で確認して、数量を手打ちで差し引いていた

  • 📉 在庫調整が毎回「誰がやるか」「どうやるか」で混乱

このままでは欠品リスクが潜在化し、業務が回らなくなると感じ、「まずは既存フローの中に自動計算の仕組みを組み込む」ことにしました。


作ってみたもの(システムの概要)

今回の主役は桐の3ファイル+道具箱(マクロ的機能)です:

  • 新規注文CSV.tbl
    → EC未連携の注文CSVを読み込み、品番ごとの注文数を自動集計

  • 在庫CSV.tbl
    → WMSからダウンロードした在庫データを読み込み、商品コード単位で出荷可能数を自動集計

  • 在庫増減タイプ 新規フォロー在庫読込用.tbl
    → 上記2つを併合し、「出荷可能数-未反映注文数=本来の在庫反映数」を算出

コードは一切書いていません。桐の道具箱でデータ加工と集計を行いました。


実感したメリット

1. ✂️ 手動カウントからの解放

注文数を目で数えて手入力していた頃と比べて、格段にミスが減り、工数も1/3程度に。

2. 🧠 「在庫の見た目≠実在庫」の違和感がなくなった

今まで曖昧だった“差し引きルール”が明文化され、在庫反映の納得感が生まれました。

3. 🔜 フロー全体の構造理解が深まった

今回の修正を通して、「桐が何をしていて、何が限界か」を整理できたのが最大の収穫かもしれません。


実際の画面イメージ(処理構造)

order.csv(注文CSV)→【新規注文CSV.tbl】→ 品番単位に集計  
      ↓                                   ↓
在庫状況CSV →【在庫CSV.tbl】→ 商品ID単位に集計  
      ↓                                   ↓
【在庫増減タイプ.tbl】で併合+在庫差分算出 → 差分反映CSV出力

次回予告:桐に頼らずStreamlitでフローを再現するには?

今回はあくまで「延命的な改善」でしたが、次回はこのフローを桐ではなく Streamlit×Pandas×GAS などで再構成できるかの実験を進めます。

  • ステップ1:各CSVの構造をPythonで読み込む

  • ステップ2:order数と在庫の差分を計算するロジックを構築

  • ステップ3:EC反映用CSVを自動生成しSlack通知

「今後の脱・桐構想」に向けた布石になればと思います。


まとめ:古さは罪ではない。でも「見直す力」は必要だ

今回の改善は、あくまで 現場に合わせた一手
使い慣れた仕組みを完全に否定するのではなく、「どうすれば移行の準備ができるか」を意識しながらの小さなアップデートでした。

「いつかやろう」ではなく、「いま動く」ことでしか道は開けない。
そんな思いで、今日もひとつ積み重ねました。

それでは、また次の実験で!🦊


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